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【商品への投資は不要!】コモディティ投資より、株式セクターへの長期投資がハイリターンな理由

 

皆さま、お疲れ様です!ぴの(ぴの @インデックス怪獣 (@indexpino) | Twitter)です🐤

今回は最近インフレと合わせてよく話されているコモディティ投資についてまとめました。

コモディティ投資とは、特定の商品(金(ゴールド)、石油、小麦など)を対象とした投資です。買った時点よりも高値で売れれば利益が出るというのが簡単な仕組みです。純金積み立てなどのCMでもおなじみかもしれません。

今回の記事の結論として、長期投資家にとってコモディティへの投資は必要ありません

本記事では、過去の長期投資リターンを比較したうえで、コモディティ投資ではハイリターンが得られない理由について説明いたします。

また、コモディティ投資の代替として、株式セクター投資が有効であることを紹介いたします。

本記事のデータ出典もとは最後にリンクを張らせていただきます。私のお気に入りの書籍です!

 

目次

 

 

 

コモディティへの投資の魅力

コモディティ(commodity)とは、一般に”商品”を指す言葉で、コモディティ投資とは、原油や金(ゴールド)といった実際の商品に対して投資を行う手法です。

各商品の価格は株式や債券とは異なる値動きをすることから、コモディティ投資はポートフォリオの幅を広げ、安定的に資産を築くうえで重要であるとよく説明されます。

商品に投資をする際には、先物などを通して投資をすることもできますが、その場合には流動性が低く、比較的手数料も安くないため、あまりメジャーな投資手法とは言えません。

一方で、ETFを活用してコモディティに投資する方法もあり、こちらであれば、通常の株式取引と同様に、リアルタイムで低い手数料で取引ができます。そのため、コモディティ投資の際にはETFが良く活用されます。 

コモディティ投資の魅力の一つがインフレに強いことです。

コロナショックから1年たち、各国の金融緩和の影響を受けて、現金が過剰に市場に出回っていることから、将来ハイパーインフレが起こるのではないかと囁かれています。

コモディティ投資は商品価格に連動するため、今のうちにコモディティ投資をしておけば、インフレによる価格上昇に連動してリターンを得られると予想されています。

 

コモディティ投資の魅力を知ったうえで、そこに投資をする必要があるか、考える必要があります。

結論は、”NO”です。それはコモディティ投資に見込めるリターンがあまりにも低いためです。

 

 

金への投資リターンは株式投資リターンよりも低い

コモディティ投資で最もメジャーな金について、ジェレミーシーゲル著『株式投資』よりデータを引用します。書籍は最後にリンクを張ります。

下の図では、配当再投資をする場合、1801年に1ドルを投資した際に、2006年にその価値がどのようになっているかを示しています。(対数軸で示しています。)

 

株式、債券、金の名目トータルリターン

 

1ドルを205年間投資をした結果は、株式:1270万ドル、長期債:1万8000ドル、短期債:5000ドル、金:32ドルとなります。

この間に、消費者物価指数は緩やかに増加し、16.8倍となっています。

つまり、物価が上昇したために、1801年当時の1ドルの価値は2006年の0.06ドルと、現金の価値は大きく目減りします。

長期投資のパフォーマンスを見る際には、この現金の価値の変化も加味する必要があります。

そこで、消費者物価指数による調整を行った後の、実質トータルリターンを見たものが下図になります。

 

株式、債券、金のインフレ調整後の実質トータルリターン

 

およその実質トータルリターンは株式:75万ドル、長期債:1000ドル、短期債:300ドル、金:1.95ドルとなります。

このデータから、金(ゴールド)への投資は株式への投資と比較をして、”36万分の1”と極めて低いリターンであることがお判りいただけると思います。

 

冒頭で述べた、コモディティの魅力の一つであるインフレに強いという話は、確かにその通りで、物価が上がるとともに金の価値も上がります。

しかしながら、200年投資をしたとしても物価よりも2倍程度高いパフォーマンス、というのは投資対象として魅力が低すぎると言えます。

毎年の維持費を加味すると、リターンはより低くなると考えられます。

 

商品投資(金投資)が株式投資よりもリターンが低い理由

金のリターンが低い最大の理由は、金を投資をして金を保有したとしても、金自身はお金を稼ぐことがないためであると言えます。

株式に対して投資をすることは、その企業を保有することです。企業は働き、株主に対して配当金の形で還元します。

債券や不動産も同様に、債券投資であればクーポン(利子)を受け取ることができ、不動産投資であれば家賃を受け取ることができます。

つまり株式・債券・不動産といった資産に対して投資をすることは収益源を確保することを意味します。

一方で、商品投資に関しては、例えば金を保有したところで、金は直接収益をもたらすことはありません。

この資産の質の決定的な違いが、長期の莫大なリターン差を生み出したと推測できます。 

金への投資は、配当や利子、家賃といったインカムゲインが全く見込めないために、長期投資では不利になる、という点は認識しておくべき重要な視点であると言えます。

 

短期でのトレードを考える方であれば、長期リターンが低くとも、ボラティリティ(値動き)が大きいことは魅力的だと思いますので、コモディティ投資は検討の余地はあると思います。

しかしながら、長期投資家は一時的な値動きの大きさよりも、長期のリターンの大きさに興味があります。

そのため、その額を長期でハイリターンが見込める株式に対して投資して、高いリターンを追及するのが合理的です。

以上から、コモディティへの投資は不要であると私は考えます。

 

 

 

コモディティ投資よりもセクター投資

主要株価指数と連動しない投資対象を探すのであれば、コモディティ投資ではなく、商品価格に影響されやすい銘柄への株式投資が良いと言えます。

例として、原油に依存して株価が動く傾向があるエネルギーセクターについて紹介いたします。

下に示したものは、直近10年の原油ETF(NN原油インデックス)、エネルギーETF(VDE)、S&P500 (VOO)の3者のパフォーマンスです。

石油コモディティ投資とエネルギーセクター投資の連動性

上で示している線は、それぞれ青:原油ETF、 オレンジ:VDE、 緑:VOOです。

S&P500は右肩上がりのパフォーマンスを示している一方で、原油ETFは右肩下がりの値動きとなっております。(※キャピタルゲインのみのパフォーマンスです。)

VDEでは株式への投資である一方で、その値動きはS&P500よりも原油ETFの値動きに連動している傾向が見られます。

これは、エネルギーセクターの売り上げや利益は、石油価格に強く依存しているためです。

上記の期間のインカムゲインを除いた際のパフォーマンスは、石油<エネルギETF<S&P500という結果でした。

 

株式セクター投資の経費上のメリット

石油コモディティへの投資には、安いものを探しても年約0.5%の維持費(信託報酬)を支払う必要があります。

一方で、上にあげたVDE(エネルギーセクターETF)では年0.1%で維持することができます。

コモディティ投資の経費率は、株式ETFの経費率と比較をすると安くないものがほとんどです。

高い維持費は投資家にとって、リターンの低下に直結します。

そのため、コモディティ投資よりも株式投資の方がコスト削減につながるケースが多いと言えます。

 

株式セクター投資の配当益という絶大なメリット

コモディティではなく、株式に投資をする一番のメリットは、その投資先が利益を生み出し、配当の形で還元をしてくれることです。

上のチャートからは配当益は全く反映されていませんが、エネルギーセクターの配当は高い傾向があり、VDEの配当利回りも現在4.4%です。

この利回りで10年間、配当再投資で運用すればインカムゲインのみで53%のリターンが得られます。

つまり、エネルギーセクターに投資をすることにより、コモディティと同等の資産分散効果を受けながら、コモディティ以上にリターンを見込めると言えます。

コモディティ投資の代わりにセクターETFへの投資が良いと考える理由はそのためです。

 

 

 

長期投資の主軸は株式投資

コモディティの代替となる株式銘柄はいくつか挙げられます。

例えば、原油であればエネルギーセクター、ゴールドであれば金鉱セクター、小麦や大豆であれば、関連する食品輸出入の株式などが代替になると想定されます。

しかしながら、銘柄によっては株式であってもパフォーマンスが低い銘柄があることは注意が必要です。

例として、直近10年のゴールドETF(SPDRゴールドシェア)、金鉱株ETF(GDX)、S&P500(VOO)の3者のパフォーマンスを見てみましょう。

金(ゴールド)コモディティ投資と金鉱セクター投資の連動性

 

上で示している線は、それぞれ青:ゴールドETF、 オレンジ:GDX、 緑:VOOです。

残念ながら、金鉱ETFはここ10年で低いパフォーマンスを示しています。

このセクターでは直近の配当益は0.6%でインカムゲインもあまり見込めません。

つまり、今回見た期間では、金鉱株<金<S&P500の順のパフォーマンスとなっておりました。

将来のパフォーマンスは分かりませんが、過去の実績に基づき、長期投資の主軸は株式にすることが良いのではないかと私は考えます。

 

 

 

まとめ

今回は、コモディティ投資は株式と価格連動性が低く、分散投資を実現できるという魅力を紹介しました。

その一方で、長期投資であれば、株式のリターンが圧倒的に高いことを説明しました。

そのため、長期投資であればコモディティは不要、株式を主軸にすべきです。

 

また、コモディティ投資を考えるのであれば、その代替として、関連するセクターへの投資をすることで、資産分散と高いリターンの両者が実現できることがあることを紹介いたしました。

 

今回の記事が皆さまの良い資産運用につながれば幸いです!

 

私自身は主軸は主要株価指数に連動するインデックス運用ですが、資産のごく一部をエネルギーセクターに投資をしています!この先、もしも石油価格が上がれば、高いリターンが見込めるかもと、淡い期待をしています!

 

✨今回の引用文献✨

『株式投資』ジェレミーシーゲル著

過去200年にわたる膨大な資産データを解析し、株式投資が最も成功する資産運用であることをわかりやすく証明しています。入門者から上級者まで、長期で投資を行っていく中で重要な要素を網羅しているため、私もバイブルにして何度も読み返しています😆

 

 

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